カスタマイズのポイント
これがカスタマイズ(BTO)のキモ! ノートPC編
(最終更新日 2006年06月25日)
最近の「ノートパソコン」は画面サイズの多様化で「A4ノート」「B5ノート」といった
分類が当てはまらなくなってきました。
当サイトでは
「ノートパソコン」をその重量、用途によって3つに分類しています。
分類名 | 重量 | 画面サイズ | 用途 |
デスクノート パソコン | 重量3kg以上 | 15〜17インチワイド | デスクトップ の代替として選択 液晶TV代わり |
スタンダード ノートパソコン | 重量2〜3kg程度 | 14.1〜15.4インチワイド | PCとして普通につかう 廉価で購入したい たまにTV たまにモバイル |
モバイル ノートパソコン | 重量1.5Kg程度 | 7.4〜13.3インチ | 情報ツールとして 常時携帯したい |
* 必ずしも分類に該当しない製品もあります。
■ デスクノートパソコン
重量3kg以上でTV、DVD鑑賞機能など、「デスクトップパソコン」とも遜色のない製品です。
「ノートパソコン」より「液晶一体型パソコン」に近いかも。
部屋の中なら持ち歩ける重さです。
17インチワイド液晶製品が各社とも「フラッグシップモデル」となっています。
■ 「デスクノートパソコン」に主に採用されている チップセット
| CPU
|
メモリ |
ビデオ機能 | |
---|
チップ セット名 | FSB | ソケット |
メモリ タイプ | 最大 メモリ |
DM * | G * | AGP * | PCIE * |
コメント |
i945PM Express | 667MHz 533MHz | Socket479 | PC2-5300 (DDR2 667) PC2-4300 (DDR2 533) | 4GB | ○ | | | ○ |
2006年登場 Core Duo用 最新世代 |
i915PM Express | 533MHz 400MHz | Socket479 | PC2-4300 (DDR2 533) PC2-3200 (DDR2 400) PC2700 (DDR333) | 2GB | ○ | | | ○ |
2005年登場 |
■ 「デスクノートパソコン」に主に採用されている液晶画面サイズ
画面サイズ | 解像度 | ドット数 |
15インチ | SXGA+ | 1400 x 1050 = 1470000 |
15.4インチワイド | WXGA | 1280 x 800 = 1024000 |
15.4インチワイド | WSXGA+ | 1680 x 1050 = 1764000 |
17インチワイド | WXGA+ | 1440 x 900 = 1296000 |
17インチワイド | WUXGA | 1920 x 1200 = 2304000 |
「デスクノートパソコン」購入のPOINT
- 液晶画面サイズ
- AV機能
- HDD容量
- ビデオ機能
- その他
1. 液晶画面サイズ
筐体の大きさイコール液晶画面サイズとなります。画面インチサイズ、
解像度をBTOでカスタマイズできる製品もあります。画面サイズが大きく解像度の高い方が
価格が高くなります。TV、DVD鑑賞、保存した写真を画面で見たいなど
の用途を重視する方は
発色のよい
光沢タイプの液晶を、仕事中心に利用したい方は非光沢タイプの液晶を
おすすめします。
2. AV機能
日常では液晶TVとして使用して、メール、インターネットを一日1時間程度チェックする
といった利用方法を考えている方は「OS」を起動しなくてもTV、DVDを再生、録画できる
「インスタント機能」をもった「メーカー」製品が優れています。
本体内蔵ではなく「USB」外付接続方式の「TVチューナー」では「パソコン」の「OS」を
起動しておかないと「TV」を見ることが出来ません。
通常「パソコン」の「OS」の起動には電源を入れてから1〜2分ほどかかります。
TVを見たくて「パソコン」の電源を入れたのに見たい画面が出てこない、すぐ録画できないでは
結構なストレスを感じ、「パソコン」はたたの「つかえないTV」と化してしまいます。
逆にTV機能は仕事の合間にちょっとだけニュースをチェックするといった使い方しかしない方は
「インスタント機能」をあまり重視する必要はありません。
TV代わりといっても液晶の視野角の限界で、「ノートパソコン」でAV鑑賞できる人数は2〜3人まででしょうか。
TV機能付き「ノートパソコン」にはAV機能を操作する「赤外線式リモコン」が付属しています。
「ノートパソコン」と一緒に持ち歩かないと、いざというとき「リモコン」
はどこだということになります。
2006年6月の補足
2011年7月にはアナログ放送が終了し地上デジタル放送へ移行します。デスクトップは
デジタルチューナー搭載モデルが増えていますが、ノートパソコンはまだアナログチューナー
搭載モデルが多いようです。
3. HDD容量
通常の使用なら40GB程度の容量で十分ですが、TV番組を多く録画しておきたい
方は100GB程度の搭載を考えてください。
4. ビデオ機能
高性能ビデオチップは、「ノートパソコン」では後から交換不可能な部分です。
3Dゲームを楽しみたい方は高性能ビデオチップ(「GeForce」か「RADEON」値段の高い方)
を選択しておいてください。
5. その他
「CPU」は「Pentium M」クラスならなんでも十分です。「FSB」533MHz製品が最新式です。
「動画編集」などが目的の方は「プロセッサ・ナンバ」の大きな製品を。
「光学ドライブ」は「全メディア」に対応する「スーパーマルチ DL」製品を。
二層記録製品は「DVD+R DL」だけでなく
「DVD-R DL」にも対応しているかカタログで確認して下さい。「DVD-R DL」に未対応の製品もまだあります。
「ノートパソコン」の形はしていますが、まあ家庭内では持ち歩けるといった重さなので
常時ACアダプタ使用が前提となります。「バッテリー」の稼動時間を気にする必要はあまりありません。
2006年6月の補足
チップセット「945」を採用した「Core Duo」搭載モデルも各メーカーのフラッグシップモデル
として登場しています。しかし今年後半には早くも「Core Duo」は「Core 2 Duo」ブランドに統合される
予定です。これにより「Pentium」ブランドは終了します。
■ スタンダードノートパソコン
重量2kg〜3kg程度、画面サイズ14インチ〜15インチの製品。
2.5kg程度までならがんばれば職場に持っていける重さです。
■ 「スタンダードノートパソコン」に主に採用されている チップセット
| CPU
|
メモリ |
ビデオ機能 | |
---|
チップ セット名 | FSB | ソケット |
メモリ タイプ | 最大 メモリ |
DM * | G * | AGP * | PCIE * |
コメント |
i945GM Express | 667MHz 533MHz | Socket479 | PC2-5300 (DDR2 667) PC2-4300 (DDR2 533) | 4GB | ○ | ○ | | ○ |
2006年登場 Core Duo用 最新世代 |
i940GML Express | 533MHz | Socket479 | PC2-4300 (DDR2 533) | 2GB | ○ | | | |
2006年登場 YonahコアCeleron M用 最新世代 廉価版 |
i915GM Express | 533MHz 400MHz | Socket479 | PC2-4300 (DDR2 533) PC2-3200 (DDR2 400) PC2700 (DDR333) | 2GB | ○ | ○ | | |
2005年登場 |
i910GML Express | 400MHz | Socket479 | PC2-3200 (DDR2 400) PC2700 (DDR333) | 2GB | ○ | ○ | | |
2005年登場 廉価版
|
i855PM | 400MHz | Socket479 | PC2700 (DDR333) PC2100 (DDR266) | 2GB | | | ○ | |
2003年登場 2世代前 |
i855GM | 400MHz | Socket479 | PC2100 (DDR266) | 2GB | | ○ | | |
2003年登場 2世代前 |
■ 「激安ノートパソコン」に主に採用されている チップセット
| CPU
|
メモリ |
ビデオ機能 | |
---|
チップ セット名 | FSB | ソケット |
メモリ タイプ | 最大 メモリ |
DM * | G * | AGP * | PCIE * |
コメント |
i852GM | 400MHz | Socket479 | PC2100 (DDR266) | 1GB | | ○ | | |
3世代前 レガシー |
i852GMV | 400MHz | Socket479 | PC2100 (DDR266) | 1GB | | ○ | | |
3世代前 レガシー |
SiS M661MX | 400MHz | Socket479 | PC2100 (DDR266) | 1GB | | ○ | | |
SiS社製 |
■ 「スタンダードノートパソコン」に主に採用されている液晶画面サイズ
画面サイズ | 解像度 | ドット数 |
14.1インチ | XGA | 1024 x 768 = 786432 |
14インチワイド | WXGA | 1280 x 768 = 983040 |
15インチ | XGA | 1024 x 768 = 786432 |
15インチ | SXGA+ | 1400 x 1050 = 1470000 |
15.4インチワイド | WXGA | 1280 x 800 = 1024000 |
「スタンダードノートパソコン」購入のPOINT
- 価格
- 液晶画面サイズ・キーボード
- 携帯性
- ノートベアボーン
1. 価格
6〜18万円と一番幅のある価格帯です。
インテル(R)のチップセットは3桁の数字の多い方が最新式で高性能(高価格)です。
「激安ノートパソコン」は「インテル互換チップセット」の採用と「液晶の品質」
でコストダウンを実現しています。
価格の安い製品ほど「液晶」がコストダウンの対象になっています。
しかし6万円の激安「ノートパソコン」も事務仕事で使う分には十分なスペックです。
価格の安い製品はメモリ256MBで販売されている場合が多いのでカスタマイズで最低512MBに変更して
おきましよう。仕事がメインの場合は「非光沢タイプ液晶」の製品が「画面」への照明の映りこみがなくてよいと思います。
TV、DVD鑑賞といった用途をメインに使用したい場合は、発色のよい「光沢タイプ液晶」がよいでしよう。
この価格帯の製品のビデオ機能は「チップセット内蔵」タイプなので3Dゲームには向いていません。
「デスクトップパソコン」のように後から「ビデオ機能」を強化することもできません。
「ノートパソコン」用「CPU」は製品ごとの動作周波数の差があまりにも
細かすぎて(0.1GHz刻み)、実用時の性能と価格差がはたして見合っているのかほとんど不明です。
仕事で普通に使う分には「Celeron M」、予算に余裕があれば「Pentium M」で十分だと思います。
「セントリーノ」ブランドにこだわる場合は「Core Duo」「Core Solo」「Pentium M」を選んでください。
仕事で利用する分は「光学ドライブ」も「コンボドライブ」で十分です。
2. 液晶画面サイズ・キーボード
最初に自分の使いたい「液晶」の「サイズ」「解像度」「光沢/非光沢」を「ノートパソコン」選びの基準に
してしまうのもひとつの方法です。
「液晶」の「サイズ」が決まってしまえば自然に「筐体」も決まってしまいます。
「キーボード」の使用感も重要な選択要素になります。出来れば量販店、ダイレクトショップで「メモ帳」を起動して、文字を入力
して自分が納得できるか試してみるのがベストです。
3. 携帯性
2.5kg前後の製品までは、がんばればいざという時に持ち歩けます。
「CPU」は「Celeron M」より「Pentium M」の方が
「EIST」(スピード・ステップテクノロジ)という「CPU」の負荷に応じて動作クロックと
駆動電圧を細かく調整する技術をサポートしている分、同容量の「バッテリー」で
より長時間「ノートパソコン」を動かすことができます。
しかしもともとこの価格帯の製品はそれほど長い「バッテリー」駆動時間がない製品が多いようです。(2〜3時間程度)
「バッテリー」駆動時間を延長したい場合は、オプションで「セル」数の多い「セカンドバッテリー」を購入することになります。
しかし「バッテリー」が重くなる分さらに携帯性が悪くなります。
「モバイル」重視する場合は2kgを切る製品を目標に。
2006年6月の補足
「TDP」(熱設計消費電力)の低い
「Core Duo」「Core Solo」搭載モデルは大幅にバッテリー駆動時間が伸びています。
4. ノートベアボーン
最近は「ノートパソコン」も自作することができます。
「ノートベアボーン」と呼ばれるベースの「筐体」に
好みの「CPU」「HDD」「メモリ」「無線LANカード」を取付けることで、
簡単に自作マイ「ノートパソコン」を作ることができます。
「MCJ」「BTOショップ」でも「ノートベアボーン」をベースに
「ショップオリジナルノートパソコン」を販売しています。
こうした「ノートパソコン」は「ホワイトボックス」「ホワイトノート」
とよばれています。利点は「ハイスペック」が比較的低価格で購入できること。
パーツの換装が容易なこと(特に「CPU」)
欠点は「液晶」の品質が「メーカー」製に及ばないこと。発熱、動作音が気になる場合がある
などです。
「CPU」の交換にチャレンジしてみたい方は「ホワイトボックス」系の
「ノートパソコン」の購入も検討してみてください。
■ モバイルノートパソコン
重量1.5kg以下、画面サイズ12インチ〜12.1インチの製品。
携帯に適した通勤、旅行にも負担のない重さです。
■ 「モバイルノートパソコン」に主に採用されている チップセット
| CPU
|
メモリ |
ビデオ機能 | |
---|
チップ セット名 | FSB | ソケット |
メモリ タイプ | 最大 メモリ |
DM * | G * | AGP * | PCIE * |
コメント |
i945GMS Express | 667MHz 533MHz | Socket479 | PC2-4300 (DDR2 533) | 2GB | ○ | ○ | | |
2006年登場 Core Duo用 最新世代 |
i915GMS Express | 400MHz | Socket479 | PC2-3200 (DDR2 400) | 2GB | | ○ | | |
2005年登場 |
i855GME | 400MHz | Socket479 | PC2700 (DDR333) PC2100 (DDR266) | 2GB | | ○ | ○ | |
2003年登場 2世代前 レガシー |
■ 「モバイルノートパソコン」に主に採用されている液晶画面サイズ
画面サイズ | 解像度 | ドット数 |
7.4インチワイド | XGA | 1024 x 768 = 786432 |
10.4インチ | XGA | 1024 x 768 = 786432 |
10.6インチ | XGA | 1024 x 768 = 786432 |
12.1インチ | XGA | 1024 x 768 = 786432 |
12.1インチ | WXGA | 1280 x 768 = 983040 |
12.1インチ | WXGA | 1280 x 800 = 1024000 |
13.3インチ | WXGA | 1280 x 800 = 1024000 |
「モバイルノートパソコン」購入のPOINT
- 重量・携帯性・耐久性
- バッテリー駆動時間
- 無線LAN
- その他
1. 重量・携帯性・耐久性
携帯性が増すと、「キーボード」が小さい、「画面」が小さくて見にくい
といった操作性が犠牲になり、操作性が満足できると持ち歩くには重過ぎる
といったことになります。どこで妥協するかの割り切りが必要です。
筐体の耐久性を含めた「ノートパソコン」の小型化技術は「メーカー」製品が優れて
います。
重量1kgを切る製品は「光学ドライブ」が外付になっています。
2. バッテリー駆動時間
バッテリーで「ノートパソコン」を長時間動かす技術は「メーカー」製品が優れて
います。
「CPU」は「Celeron M」より「Pentium M」の方が
「EIST」(スピード・ステップテクノロジ)という「CPU」の負荷に応じて動作クロックと
駆動電圧を細かく調整する技術をサポートしているので、同容量の「バッテリー」でも
より長時間「ノートパソコン」を動かすことができます。
2006年6月の補足
「TDP」(熱設計消費電力)の低い
「Core Solo」搭載モデルは大幅にバッテリー駆動時間が伸びています。
3. 無線LAN
公衆無線LANサービスの拡充で無線LAN機能は今後必須になると思われます。
IEEE802.11b/g規格が主流です。
IEEE802.11b/g/a全てに対応した製品もあります。
IEEE802.11aが新規格a(W52/W53)に対応した製品かどうかがポイントです。
旧規格aはa(J52)と表記される場合があります。
無線LANカードは「PCカード」タイプより「本体内蔵式」の方が「ダイバーシティ方式アンテナ」を利用できて屋外での受信感度がよいようです。
「セントリーノ」ブランドにこだわる場合はインテル(R)製無線LANカードを選んでください。
4. その他
「モバイルノートパソコン」は
「超低電圧版Pentium M」などの採用で、バッテリー駆動時間を延長させている分
「ノートパソコン」としての基本性能はそれほど高くありません。
「モバイルノートパソコン」1台でなんでもこなすというより、「デスクトップパソコン」を
空母とたとえるなら「モバイルノートパソコン」はその艦載機といった役回りでしようか。
常時携帯する分「筐体」の「デザイン」「材質」「対衝撃性」も選ぶ時の重要な要素となります。
自分の気に入る「ノートパソコン」を持ち歩きましょう。
個人情報保護法の施行で、盗難に備えて「指紋識別センサー」、データ盗難を防ぐ「TPMチップ」などの考慮も必要な時代です。
最後に
「ノートパソコン」はメモリさえ多く(最低512MB以上)搭載していればそれ以上は、予算と目的の
折り合いではないでしようか。
「パソコン」でなにができるか目的のわからない初心者の方も、とりあえず
液晶TV代わりに購入してみるでもよいのではないでしようか。
2006年6月の補足
各メーカーの夏モデルから「Windows Vista Capable PC」(ケイパブル ピーシー)のロゴが付いた
パソコンが店頭に並んでいます。これはメーカーが「Windows Vista」への「OS」アップグレードを
保証するものです。
Windows Vista Capable PC のハードウエア最小構成
パーツ | スペック | 補足 |
CPU | 最新のプロセッサ (800 MHz 以上1) | 現行のCPUならほとんど大丈夫 |
メモリ | 512 MB のシステム メモリ | 快適に動作させるには1GBか? |
ビデオカード | Direct X 9 対応 グラフィック プロセッサ | インテルチップセット915GM、910GML
の内蔵ビデオ機能より対応 |
「Windows Vista Capable PC」にはメモリを512MB積んだパソコンが該当するようです。しかしアップグレードは
保証されても512MBでは「Windows Vista」がただ動くだけで、他のソフトを複数起動したら重くてしかたがない
といった事態も想定されます。メモリ1GB時代は目前に迫っているようです。
ノートパソコンの場合「Vista」へ移行するハードルはメモリにあるようです。
※ DirectXは3Dグラフィック描画用のマイクロソフトのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)の規格です。
「ノートパソコン」を「液晶」「本体サイズ」「重さ」「バッテリー駆動時間」
でまとめた各メーカー「
ノートPC製品情報」を見てみる。
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